もう時効だと思うので書いてみる。長文失礼。
教育大学で仲良くしてた女子が2人いた。
彼女らはどちらも教師を目指していたけど、
仕事に向かう姿勢が正反対だった。
1人は、
子どもラブ超大好き・子どもの可能性を信じる・
教職やれるならたとえ給料なんてなくてもいいわ、
という、やる気と熱意にあふれた子(仮に熱子)。
在学中も子どもに関わるボランティアに精を出してたし、
全力で子どもと遊び、どの子にも優しかった。
もう1人は、
子ども好きじゃない・子どもなんて大人がいなけりゃ
なんも出来ないお荷物・ぶっちゃけ教職やるのは金のため、
という、守銭奴を公言してはばからない冷めた子(冷子)。
実習で子どもと接しても、どこか冷めていて、
めんどくさそうに適当に遊んであげてた。
だから、熱子は絶対いい先生になると誰もが思ったし、
反対に冷子は教師にならないほうがいいのでは、
みたいな雰囲気だった。
その後、二人はそろって念願の小学校教師になった。
私は若干畑違いだけど、
色々な小学校に関わる立場の仕事についた。
そしたら二人の評判が聞こえてきた。
冷たい厳しい先生になるんだろうな、
と思われた冷子。
彼女自身は相変わらず面倒くさがりで、
『子どもはなんもできないお荷物』って考え方。
でも、だからこそ、
『どうせなんも出来ないんだから
面倒くさくないように二重三重に予防線をはる』
ってことをしていた。
例えば、一年生が初めて図工でハサミを使うとしたら、
どうせうまく紙を切れないだろう→
あらかじめ切る線を見やすく紙に印刷
どうせ怪我するやつもいるだろう→
補助の先生を呼んでおく。絆創膏も用意
どうせまったくハサミを使えないやつもいるだろう→
最悪切れない子はちぎり絵で作品にしても可
みたいに、フォロー体制が万全だった。
結果的に、図工苦手な子もそれなりの作品をしあげるから、
子どもたち自身大満足だし、
どうせ出来ないと思ってた分、冷子は
「え、みんな出来たの!?すごい!!
絶対無理だと思ってた!君たち天才か!?」
と子どもらをべた褒め。
どの教科でも同じく、
万全フォロー&ちょっとでも出来たらべた褒めなので、
冷子のクラスの子は自信をつけ、
何に対しても積極的になり成績もグングン伸びていった。
手のかかる子どもに対しても、
「もらってる金の分きちんと仕事はする」
と言って、冷静かつ根気強く接してた。
おかげで問題行動も改善し、
保護者からの信頼度も抜群に。
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