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爺ちゃん話に便乗して、
今年米寿を迎えた祖父の、十歳頃の武勇伝。
貧しい家で育った祖父は、
同い年の中では小柄で細く、
よく馬鹿にされたらしい。
ある日、米屋の息子に
「お前がそんなに小さいのは食べないからだ。
この米俵を持って帰れたら、くれてやるよ」
とからかわれた。
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自分の体重より大分重い米俵など、
持ち上げることすら出来ない
と思ったのだろう。
頭にきた祖父は
農作業の手伝いで鍛えた体で
米俵を担ぎ上げると、
一度も地面に下ろすことなく
立ち止まりもせずに、
およそ二キロ先の家まで持って帰った。
慌てた米屋の息子、父親に
「○○(祖父)に盗まれた」
と嘘をついた。