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母とも父ともほとんど
顔をあわせない生活が続き、
夜ベットの中で、兄がこっそり
算数や漢字を教えてくれていた
一年くらいたって、兄が俺に
「ここにいたらダメになる。
父さんも母さんももうダメだ。
お前のことを置いてはいけない、
一緒に来て欲しい」
と言ってきた
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その頃には、俺も子供心に親が
「あっち側」に行ってしまって
もう元には戻らないって分かってた。
ここにいたらずっと学校に行けなくて、
教団内でしか生きていけなくなっちゃうんだ
て分かってた。
明け方の寒い時間に、
厚着して宿舎を抜け出した
畑を越えて、林を抜けると
遠くに街に明かりが見えた
途中、兄におぶってもらったり
手を引いてもらったりしながら、
とにかく歩き続けた
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