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有名人の癌関連のニュースが相次いでいて、
ふと思い出した昔のことを語りたい。
長い上にフェイク入れまくりで、
辻褄が合わないかもだけどご容赦ください。
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Aさん:80代の男性。癌患者。
私:当時20代前半、新米医師。
Aさんには長年付き合っている持病があって
定期的に受診をしていた。
そんなある日、
持病とは全く関係のない場所で、
癌が見つかった。
自覚症状はほとんどなかった。
その当時、私は癌治療の科を研修しており、
Aさんの持病を診ていた科の主治医から
連絡が入った。
「Aさんが転科した後はお前に
受け持ってもらいたい。
ついては、これからAさんに癌の告知を
するからお前も立ち会うといい。」
説明の場で初めて会ったAさんは、
80代にはとても見えないような
若々しい男性だった。
スリムで背が高くて背中もまがっていない。
いつも優しく微笑んでいて、
柔らかな声で話をして、
認知症の気配すらない。
Aさんの傍らには、同年代なのだろうけど、
まるで少女のような小柄な奥さんが
付き添っていた。