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親父と鈴木さんは
(なに、やってんだろうな、こいつ)
と思ったが、佐藤さんが真面目に
やっていたので、一緒に
そのみかん箱に頭を下げた。
以来、老婆の霊は出なくなった…
わけではなかった。
相変わらず、老婆の霊は出た。
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しかし、佐藤さんが
みかん箱に毎日お茶を置き、
ご飯を炊いたら一膳のせ…を
繰り返しているうち、
1ヶ月ほど経ったら、老婆の霊は、
痩せこけた恨めしい姿から、ふくよかな
微笑みをたたえた表情になっていった。
ただし、やっぱり佐藤さんにだけは
見えなかったらしいが。